デリヘルで盗聴がばれ罰金、示談

デリヘルで盗聴がばれ、罰金、示談！？

相談：
　先日、新潟に出張したとき、デリヘルを呼びこっそり録音しようと思い、レコーダーを枕元に置いていたところ、デリヘル嬢に気づかれてしまいました。すぐに男性店員を呼ばれ、罰金２０万円が店の決まりだと言われ、示談書にサインさせられました。その日のうちに支払いをすませましたが、免許証など身分証をコピーされたので、これからまた脅迫、恐喝されないか不安です。

アドバイス：
　スマホの普及もあって盗撮トラブルは非常にたくさんありますが、盗聴は比較的めずらしい案件です。一般に盗撮は県の迷惑防止条例（自治体によって該当しない場合もある）や軽犯罪法が適用されます。しかし、盗聴を直接取り締まる法令はありません。
　デリヘルサービス中の盗聴が、各自治体の迷惑防止条例に出てくる「卑猥な言動」に当たる解釈はできなくはありませんが、今のところ盗聴に迷惑防止条例が適用されたという事例は聞いたことがありません。
　そもそも警察は、性風俗で盗撮トラブルがあっても、駅や電車の盗撮のように積極的に事件にしませんから、直接取り締まる法律がない盗聴はなおさら刑事事件になる可能性は低いといえます。

　よって、ホテルにデリヘルを呼んで盗聴した場合に刑事事件になる心配はあまりしなくてよいでしょう。もっとも、ファッショヘルスのような店舗型風俗店に盗聴器をしかけるような行為は、「建造物侵入罪」で処罰される可能性があります。

　さて、刑事事件になる心配がないということで一安心ですが、この事例のようにデリヘルに勤務先の会社や自宅の情報をとられてしまったことから、その後の名誉毀損や脅迫、恐喝がないか心配だという方が少なくありません。

　そこで、個人情報を悪用しないことや、会社に名誉を毀損するようなことをしないよう対策できないかという相談がよせられます。そのような場合は士業をいれて示談書を作成しておくことです。士業が示談書の代行をする場合、店舗責任者のサインをもらい、その身分証を確認する作業を行います。こうすることで追加の請求や個人情報悪用を防止することができます。